株式会社の基本事項
ここでは、株式会社を設立するにあたり最初に決めるべき基本事項をご案内いたします。
会社名(商号)
先ずは、社名を決めましょう。ただし、一定のルールを守らなければなりませんので注意が必要です。
会社の事業内容(事業目的)
会社を設立する際には、その事業内容について定款で定めなければなりません。
本店所在地
本店所在地とは、これから設立する会社の事務所の所在地のことです。会社を設立するためには、この所在地を管轄する法務局に設立登記の申請をしなければなりません。
資本金
従来は、資本金1,000万円を用意しなければ株式会社を作ることができませんでしが、会社法の施行により、この規制が撤廃されました。
現在では、資本金が1円でも株式会社の設立が可能です。しかし、理屈の上では1円で設立可能である言っても、現実問題としては資本金1円では、事業経営がままならないことは明らかです。
また、資本金が少なすぎると、融資を受ける際にも不利になります。
■資本金を決める際のポイント
1.会社の運営に最低限必要な資金を用意する。
⇒利益が出るまでの期間を予想して、その期間を乗り切れるだけの運転資金を用意しなければなりません。
2.消費税について
消費税は、2期前の事業年度(つまり前々事業年度)の課税売上高が1,000万円を超えた場合に課税されます。ただし、資本金1,000万円の株式会社については、1期目から課税されますので注意しなければなりません。
3.300万円がひとつの目安となる
これは、従前の有限会社の設立時の資本金が最低300万円と定められていたことに由来します。対外的な信用度を考えた場合には、この金額が一定の目安になると思われます。
出資者(株主)
資本金が決まったら、すなわち誰がいくら出資するかを決めます。
出資の割合によって、会社の重要事項を決定する際に及ぼす影響力に違いが出てきますから注意が必要です。
もし、なるべく自分の思い通りに会社を動かしたいということであれば、資本金の2分の1以上を出資する必要があります。ちなみに、3分の2以上の出資をしていれば、会社の重要事項を決定する際、即ち株主総会の特別決議が必要な場合でも自分の思い通りに事を進めることができます。
役員
■役員の構成について
従来の株式会社では取締役3名以上で取締役会を構成し、監査役1名を置く必要がありましたが、会社法の施行により、取締役が1名いればOKということになりました。
■役員の任期について
会社法の施行により、定款で定めれば、取締役(原則2年)及び監査役(原則4年)の任期を最大で10年まで伸ばすことができるようになりました(ただし、例外あり)。
しかし、なんでもかんでも10年に伸ばせばよいというわけではありません。自分1人や家族のみで経営する場合には、役員の重任時の登記費用(登録免許税1万円)を節約するためにも10年にしておいた方が良いでしょう。
なお、他人を役員に入れる場合には注意が必要です。理由は次の通りです。
(1)設立時には良好な関係であっても将来意見の対立等で関係が悪化することがあり得ます。
(2)関係が悪化したからといっても簡単に役員を解任することができません。解任するには正当な理由が必要とされているからです。
以上のようなことに留意しながら任期を決定しましょう。
決算期
決算期は、1年を超えることができません。1年以内であれば自由に設定することができますが、1年間を1期とするのが一般的です。
■決算期の決め方
1.暦年にあわせる。
⇒事業年度を1月1日から12月31日までにする方法です。欧米ではこのパターンが多いようです。
2.上場企業にあわせる。。 ⇒決算期といいますと、「3月」というイメージが強いかと思いますが、これは、日本の上場企業の多くが3月決算を採用しているからです。
3.営む事業の繁忙期も考慮する。
⇒繁忙期と決算期が重なるなどという事態は考えるだけでもぞっとしますから、繁忙期が事前に予想できる場合は、そこを避けるように設定した方がよいでしょう。

