有限責任事業組合(LLP)の特徴
LLPとはLimited Liability Partnershipの略で、日本語では有限責任事業組合と表記されます。
株式会社や合同会社などの会社と並ぶもうひとつの事業体です。会社ではなく、”組合”ですから法人格はありませんが次のような特徴があります。
組合員(=出資者)は有限責任
有限責任とは、出資した金額の範囲までしか責任を負わないという意味です。
つまり、LLPにどれほど多額の負債があったとしても、出資したお金さえあきらめれば、それ以上の返済の責任は負わなくて済むのです。
この点は、株式会社の株主や合同会社の社員も同様です。
内部自治の徹底
LLPは、組織内部のルールを組合員同士の話し合いで決めることができます。
損益・権限の分配が自由
株式会社では、損益の分配は出資額の比率に応じて行われますが、LLPにはこのような規制はありません。
例えば、出資額の割合が20%であっても、組合への貢献度(労務・知的財産・ノウハウ)が高ければ、出資額の比率を超える60%の利益分配を受けることも可能なのです。
内部組織を柔軟に構成できる
株式会社では、「株主総会+取締役1名以上」の機関設計を行わなければなりませんが、LLPにはこのような規制はないので、内部組織を柔軟に構成することができます。
組合員課税
組合員課税とは、LLPに直接課税せずに、出資者に分配された利益に対して課税する方式です。
LLPの活用法
下記のような共同事業での活用が考えられます。
- 大企業同士の共同研究、共同開発、共同生産、共同販売など
- 大企業と中小企業の連携による共同研究、共同開発、共同生産、共同販売など
- 中小企業同士の共同研究、共同開発、共同生産、共同販売など
- 産学の連携による共同研究、共同開発など
- 専門人材同士による共同研究、共同開発など
LLCとの比較(共通点)
LLC(合同会社)とLLPの共通点としては次のような点が挙げられます。
出資者の有限責任
出資者は、出資した金額以上の責任を負いません。この点は株式会社も同様です。
損益・権限の分配が自由
株式会社では、損益の分配は出資額の比率に応じて行われますが、LLC(合同会社)やLLPにはこのような規制はありませんので自由に分配することができます。
内部組織を柔軟に構成できる
株式会社では、「株主総会+取締役1名以上」の機関設計を行わなければなりませんが、LLC(合同会社)やLLPにはこのような規制はないので、内部組織を柔軟に構成することができます。
LLCとの比較(相違点)
次に、LLC(合同会社)とLLPの相違点としては次のような点が挙げられます。
法人格の有無
LLC(合同会社)は会社ですから法人格がありますが、LLPは組合ですから、法人格はありません。
課税面での違い
LLC(合同会社)には法人税が課税されますが、LLPには法人税は課税されず、出資者に分配された利益に対して課税されます。
共同事業性について
LLC(合同会社)は、原則として出資者(社員)全員が業務を執行する権限を持ちますが、定款に別段の定めまたは全社員の同意があれば、特定の社員に業務の執行を任せることができます。
一方、LLPも、組合員全員が業務の執行に係わらなければなりませんが、LLC(合同会社)のような例外は認められていません。
組織変更について
LLC(合同会社)は会社ですから、株式会社・合資会社・合名会社に組織変更することが可能です。
一方、LLPは組合ですから、会社組織に変更することはできません。


